セラミドのおはなし

7.塗るセラミド・飲むセラミド

みずみずしい潤い肌の決め手となる成分!「セラミド」についてのおはなし。

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医学博士 芋川 玄爾 先生

監修:中部大学・生物機能開発研究所 客員教授

医学博士 芋川 玄爾 先生

(セラミド研究会顧問)

肌の外と内側からセラミド補給。実感で選びたい美活習慣。

トラブルのない、美しい肌はそれだけで自信に。いつも、いつまでも潤い肌を守るには、角層を健やかに保ち、セラミドがきちんと作られ充分に機能することが重要です。

化粧品などの「塗る」セラミドとあわせて、セラミドを体の中から補う「飲む」タイプのセラミドも選ばれています。

セラミドの補給は、「塗る」と「飲む」の2つの方法。

肌の潤いケアのアプローチには、手軽にはじめられる化粧品などのスキンケアと、より潤い実感を目指したい方にオススメのインナー美容があります。インナー美容は有用な成分を飲む、食べるなどの方法で体内へ摂取し、体の内側から成分が働きかけていきます。

潤いケアの重要成分であるセラミドも、化粧品など「塗る」方法が従来は一般的でしたが、角層細胞間脂質の50%以上の組成をしめるセラミドは、数%以上配合しないと全く保湿効果が発揮されません。多くの化粧品はセラミドが高価なため、それほどの高濃度で配合されていないものが大部分です。

それに対し「飲む」方法は毎日摂取をつづけることにより、角層に充分量のセラミドを補給することが可能です。さらに塗る方法と異なり、全身の皮膚に効果が期待できます。顔以外の体の乾燥が気になる人はぜひ飲む方法も取り入れたいもの。

特に乾燥による肌トラブルが気になるときに、コラーゲンやヒアルロン酸だけでなく、セラミドを飲む潤いケアも、未来の自分の肌に差をつけてくれるはずです。コラーゲンやヒアルロン酸の摂取では角層のセラミドは増やせません。

「飲む」方法は、まずは10日~1か月くらいの期間、続けてみることがおすすめです。

塗るセラミド

化粧水などで補給する場合は高濃度のものを毎日欠かさずに。

乳液やクリームなど、年齢肌用や高保湿、敏感肌用をうたうスキンケア製品に、セラミドを配合しているものがあります。これらの製品は直接肌につけて、セラミドを角層に浸透させることで不足しているセラミドを補い、肌内部の水分量を上げる処方となっています。

ただ、化粧品等でセラミドを塗って補う場合には、配合されているセラミドの量について、効果を発揮できる濃度で配合されているかどうかの注意が必要。日々失われていくセラミドを充分にカバーするには、その量が問題となるからです。

「塗る」セラミドの場合、比較的効果は早く現れやすく、気になる部分に直接塗ることができます。その反面、効果は当然ながら塗った場所に限定されます。また、毎日数回欠かさずにお手入れを続ける必要があります。

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飲むセラミド

全身をまるごとケアできるのも「飲む」セラミドのメリット。

サプリメントなど、飲むセラミド製品は、米やこんにゃく、牛乳などを由来とするセラミド成分を配合しています。手軽に飲んで補給できるとしたら、ぜひとも役立てたいもの。
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塗ってセラミドを補給する化粧品と比べると、「飲む」セラミド習慣は実感するまで少し時間がかかることも。セラミドは、肌のターンオーバーの過程の中で作られますが、肌の水分を抱え込んでいる表面の角層がターンオーバーによって生まれ変わるのは、最短でも10~14日のサイクル(顔の場合)。新しく作られたセラミドが肌で活躍するようになるまでには、少し時間が必要になります。

続けることで、潤ってきたことを実感。肌を土台から育んで、その場限りでない肌の変化を感じられるのも、「飲む」セラミドならではの手ごたえと言えるでしょう。

顔だけでなく、全身の肌までしっとりと潤いケアできるのも「飲む」セラミドの大きなメリット。セラミドを高配合したドリンクタイプなどは手軽に飲めて続けやすい。セラミドの皮膚に対する確かな効果が報告されている1800μg以上のグルコシルセラミドを配合した製品を選ぶのがポイントです。

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まとめ

肌の美しさは、毎日のお手入れと心配りの結晶でもあります。不足している成分、積極的に補うべき成分をきちんと見極めて、塗って補給したり、飲んで肌力を育んだり。肌の状態やライフスタイルにあわせて、続けやすく、より確かな実感を得られるものを見つけ出したいですね。

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